最近、カメラを α6000 から α7 III に買い換えました。α6000 に大きな不満はなかったのですが、道具としては、その前に使っていた NEX-5R の方が気に入っていました。そのせいもあって、最近は使用頻度が下がっていました。
今年は1月から3月にかけて何かと忙しくて CP+ に行けず、α7 III が出ることも実は知らなかったのですが、たまたま発売日に別件で寄った家電量販店に大量にポスターが貼られているのを見かけて、カタログをもらって帰宅。ただ、この時点では α7 III を買う気は皆無で、前モデルの中古品を底値で入手しようと、あちこちのサイトで日々の値動きを見ていました。その数日後、とあるIT系セミナーで感銘を受けて帰宅した後、高揚した気分のまま α7 II と III の比較記事などを見ているうちに気が変わって、III を注文。ついでに、α6000 と APS-Cレンズ群の売却も申し込んで、一気に置換を完了しました。
時間が取れず、まだあまり使っていないので、とりあえず低レベルなところから使用感を書いていきます。
まず気に入ったところ
ファインダー
寝るとき以外は眼鏡をかけているので、ファインダーと目の間にどうしても距離ができて、α6000 ではファインダーが見にくくて仕方ありませんでした。ファインダーをのぞくたびに眼鏡を外すのも面倒なので、アイピースカップを外してみたりもしたのですが、そうすると今度は眼鏡のレンズがボディ上ですべって安定しない上に、周囲から光も入り込んで、別の見にくさが生じます。仕方なく、アイピース付で見にくいまま使っていました。
ところが、α7 III のファインダーをのぞいてみると、なんだかきれいで見やすいのです。改めて仕様を比べてみると、そもそも電子ビューファインダー (EVF) のサイズとドット数が違うのですね (勢いで購入したので、後で知った)。EVF のドット数は初代 α7 と変わらず、α6300 や 6500 にも追いつかれ、昨年11月に登場した α7R III の EVF は 1280×960 になっているので、新製品としては見劣りするスペックなのかもしれませんが、自分にとっては比較対象が α6000 なので、これでも十分きれいです。
サイズ | 総ドット数 | |
---|---|---|
α6000 | 1.0cm (0.39型) | 800×600 (1,440,000) |
α6300/6500 | 1.0cm (0.39型) | 1024×768 (2,359,296) |
α7 III | 1.3cm (0.5型) | 1024×768 (2,359,296) |
α7R III | 1.3cm (0.5型) | 1280×960 (3,686,400) |
EVF 自体も α6000 よりやや大きいのですが、アイピースカップを比べてみると、大きさと形状がかなり違います。α6000 のものは小さめで角張っていて奥行きもあり、材質がやや硬めです。そのせいで眼鏡のレンズとぶつかって見にくかったのですね。一方、α7 III のものは大きめで丸っこくて浅く、柔らかめで、眼鏡がそれほどじゃまになりません。はじめから α7 にしておけばよかったのかも…。
オートフォーカスと手ブレ補正
突然の購入だったのでフルサイズ対応レンズをほとんど持っておらず、唯一あった SEL50M28 を付けて適当に撮ってみたら、予想外にきれいでした。オートフォーカスの動きが遅い SEL50M28 でも (今までよりは) サクッとピントが合って、写りもとてもクリアです。このレンズこんなにきれいだっけ? と驚きました。これまで、マニュアルでピントを追い込んで撮っても、どうも今一つシャキッとしない感じがしていたのは、微ブレのせいもあったのかもしれません。
見やすいファインダーと5軸ボディ内手ブレ補正の御利益 (ごりやく) のおかげで、今までよりはキレイな写真が簡単に撮れるようになった気がします(その程度ならα7 IIでもよかったのですが…)。ここに至って初めて取説や活用ガイド的なものをマジメに読んで「あ、そういうことなのね」と納得したことが多々ありました。ちゃんと使いこなせないまま手放した α6000 には悪いことした気がしますが、きっと今は新しい持ち主に可愛がってもらっているでしょうから、これでよかったのだと思います。
困ったところ
今のところ、重いのが唯一の難点です。α6000 の 285g に対して α7 III は 565g でほぼ2倍。重さの差はさすがに購入前に認識していましたが、店頭で持ってみた感じとはまた違って、重みをヒシヒシと感じます。
当初は、良さげな標準ズームレンズ SEL24105G だけ買って穏やかに使うつもりだったのですが、どこも欠品で入手できずにいるうちに、565g のボディに 663g のレンズを付けて長時間持ち歩くのは結構つらい気がしてきて、軽めの単焦点レンズを何本かほしい気分になってきたり、気軽に持ち出せるサブ機として RX1R に興味が湧いてきたりと、煩悩が増してしまったのは誤算でした。当面、気が大きくなるようなことはしないでおこうと思います。